「小型犬 年間費用」で検索すると、平均15万円、18万円、23万円、41万円……サイトによってバラバラな数字が並んでいます。
同じ「平均」なのに倍以上違うこの数字、どれを信じればいいのかわからなくなります。
どれも間違ってはいないけれど、あなたの犬にそのまま当てはまるかは別の話です。うちのちくわの場合、ざっくり年間30万円前後。ここからは「相場」と「うちのリアルな金額」を項目ごとに並べていきます。
小型犬の年間費用、「平均」はあてにならない

なぜこんなにバラつくのか。理由はシンプルで、調査ごとに対象者が違うからです。
ペットフード協会の2024年調査では、犬の飼育にかかる月額支出は約16,000円(年間約19万円)。一方、アニコム損保の2025年調査では年間約41万円(月に換算すると約34,000円)。同じ「犬の飼育費」なのに2倍以上の開きがあります。
この差は調査対象の違いから来ています。ペットフード協会は一般の飼い主が対象で、アニコムはペット保険に加入している飼い主が対象。保険に入っている人はそもそも医療費にお金をかける傾向があるので、金額が高く出やすいわけです。
「平均」は飼い方・犬種・健康状態でまったく変わります。自分の犬に当てはめて1つずつ積み上げるのがいちばん正確です
うちは療法食で食費が高めなぶん、統計のちょうど中間くらいに落ち着いています。ここからは項目ごとに見ていきましょう。
毎月確実にかかる固定費
フード代は選び方で月3,000円にも8,000円にもなる
小型犬のフード代は、一般的なもので月3,000〜5,000円、プレミアムフードで月5,000〜8,000円くらいです。
うちはヒルズの療法食を使っていて、3kgで約9,800円。1日60g(朝晩30gずつ)で月約5,900円になります。療法食は一般フードの2〜3倍するので、フードだけで年間7万円を超えます。
おやつもヒルズのトリーツで、1日2粒ずつあげて月約1,600円。フードとおやつを合わせると月約7,500円です。
もふ(妻)フード代だけで年7万円…けっこういくね…
一般的なフードを使っている場合は、フード+おやつで月5,000〜7,000円くらいが目安です。
意外とかさむトイレシートと消耗品
トイレシートは小型犬で月1,500〜3,000円。うちは140枚入り約1,500円のパックを使っていて、1日4枚で月約1,300円です。
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ウェットティッシュや消臭スプレーなどの消耗品を合わせると、トイレ周りだけで月2,000円前後は見ておくと安心です。
春に集中する予防医療費


固定費は毎月コツコツかかりますが、予防医療費は春にドカンとまとめて来ます。
4〜5月に2万円以上が一気に飛ぶ
春に必要な予防接種と検査の相場はこのとおりです。
| 項目 | 相場 | 頻度 |
|---|---|---|
| 狂犬病ワクチン | 3,000〜4,000円 | 年1回(法律で義務) |
| 混合ワクチン(5〜6種) | 5,000〜7,000円 | 年1回 |
| フィラリア検査+予防薬 | 年10,000〜15,000円 | 5月〜12月(7〜8ヶ月分) |
| ノミ・ダニ予防薬 | 月1,000〜1,500円 | 通年 |
狂犬病は法律で義務づけられているので、これだけは削れません。混合ワクチンも年に1回。この2つだけで4月に8,000〜11,000円が飛びます。
フィラリア予防薬は5月〜12月の8ヶ月分
蚊が媒介するフィラリア症の予防薬は、地域によりますが5月〜12月の8ヶ月間が目安です。小型犬で月600〜1,500円ほどで、投与前の血液検査と合わせて年間10,000〜15,000円になります。
うちは病院での診療と処方を合わせて、予防医療費がノミ・ダニ予防も含めて年間約20,000円です。3月の家計簿を見て「今月は余裕あるな」と思っても、4〜5月で一気に持っていかれます。
毎月ではないけど確実にかかる費用
予防接種のピークが過ぎてホッとしたのも束の間、今度は数ヶ月おきにやってくる出費があります。
トリミングは犬種で差が大きい
ポメラニアンのトリミング相場は1回5,000〜8,000円です。
うちは2ヶ月に1回フルコースで約11,000円。間の月は爪切りだけお願いしたり、自宅でシャンプーしたりして調整しています。


自宅シャンプーは節約になりますが、シャンプーとリンスで合計5,000円ほど。ただ数ヶ月は持つので、サロンに毎月行くよりはだいぶ安いです。サロンのキャンペーンで炭酸シャンプーとかオプションをつい追加しちゃうのも地味な出費ポイントです。
年1回の健康診断と突発の通院



くんくん…病院のにおい…
健康診断は血液検査を含めて5,000〜10,000円。ちくわは今年6歳になるタイミングで初めて受けて、約6,000円でした。シニア期に入る前に一度受けておくと、数値の基準がわかるので今後の比較に役立ちます。
ペット保険に入っている場合、小型犬の若いうちは月2,000〜4,000円が目安。年齢とともに上がっていきますが、うちはアイペットで年払い約50,000円です。正直安くはないですが、突発の手術や入院で数十万円かかるリスクを考えると、やめようとは思っていません。


見落としがちな「じわじわ系」の出費
ここまでの項目は想定しやすい出費です。問題は、請求書やレシートで「あれ?」と気づく類の出費です。
エアコン24時間で光熱費が跳ね上がる
小型犬は暑さにも寒さにも弱い子が多いので、夏も冬もエアコンはほぼ24時間つけっぱなしになります。
アニコム損保の2025年調査では、ペットのための追加光熱費は年間22,273円(月約1,856円)。うちも体感で1.5倍くらいに増えました。犬を飼う前と比べると、月2,000円近く増えている感覚です。
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温湿度計を置いておくと、「まだ大丈夫かな」の感覚頼りにならずに済みます。
おもちゃと洋服、気づいたら毎月買ってる


これは完全に自制心の問題です。ペットショップで可愛いおもちゃを見つけるとつい手が伸びて、気づけば毎月なにか買っています。「ちょっとだけ」のつもりが積もるやつです。



わん!えびフライ!
そして洋服。うちはアルファイコンのレインウェアを約20,000円で買いました。散歩に出たら一歩も歩かず不満顔で固まり、結局売りました。


高い服が合うかどうかは着せてみないとわからないので、最初は安いもので試すのが無難です。
「削っていい費用」と「ケチるな費用」の線引き
ここまで見てきて、「けっこうかかるな…」と感じた方も多いと思います。全部を節約しようとするとストレスなので、削っていい部分とケチったら後悔する部分を分けておくと気が楽です。
削れるポイント
- トイレシートはまとめ買いで単価を下げる
- おもちゃは「壊れてから買う」ルールにする
- トリミングの間に自宅シャンプーを挟む
- 洋服は安いもので試してから高いものを検討する
ケチると後悔するポイント
- 予防接種・フィラリア予防(法律義務+命に関わる)
- 歯のケア(サボると将来の治療費が桁違いになる)
- 健康診断(早期発見で結果的に安くなる)
- ペット保険(若いうちに入るほうが保険料が安い)
歯のケアは特に要注意。歯周病が進むと全身麻酔での歯石除去が必要になり、数万円〜十数万円かかることもあります。毎日3分の歯磨きで防げるなら安いものです。


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歯磨きガムは歯ブラシの代わりにはなりませんが、歯磨きの補助として取り入れるのはありです。ただし丸飲みによる誤飲事故の報告もあるので、必ず飼い主が手で持った状態であげてください。
1年分の費用を月別に並べてみた


最後に、うちの年間費用を月別にまとめました。月ごとに波があるのが実際の費用感です。
※基本費用(フード・おやつ・トイレシート)は月平均約9,000円。フードは約1.5ヶ月に1回のまとめ買いなので、実際に買わない月もあります。
| 月 | 主な出費項目 | 合計の目安 |
|---|---|---|
| 1月 | 基本費用+保険(年払い)+トリミング | 約70,000円 |
| 2月 | 基本費用のみ | 約10,000円 |
| 3月 | 基本費用+トリミング | 約21,000円 |
| 4月 | 基本費用+狂犬病+混合ワクチン | 約20,000円 |
| 5月 | 基本費用+フィラリア検査+予防開始+トリミング | 約25,000円 |
| 6月 | 基本費用+ノミダニ予防 | 約12,000円 |
| 7月 | 基本費用+トリミング+光熱費UP | 約23,000円 |
| 8月 | 基本費用+光熱費UP | 約12,000円 |
| 9月 | 基本費用+トリミング+健康診断 | 約27,000円 |
| 10月 | 基本費用のみ | 約10,000円 |
| 11月 | 基本費用+トリミング | 約21,000円 |
| 12月 | 基本費用+光熱費UP | 約12,000円 |
年間合計は約263,000円。ここにおもちゃや突発の通院を足すと、うちの場合は30万円前後になります。
1月の保険年払いを除くと月平均は約18,000円。ただし4〜5月と7〜9月は跳ね上がるので、毎月均等に積み立てておくと慌てません
保険を月払いにすれば毎月の波は緩やかになりますが、年払いのほうが少し安くなるケースが多いです。うちは年払いにして1月にまとめて払っています。
統計の「平均19万〜41万円」に惑わされる必要はありません。自分の犬のフード・トリミング頻度・保険の有無で1つずつ足していくほうがずっと正確です。この記事の項目を上から順に、自分の犬に当てはめて計算してみてください。
- 小型犬を飼うのに月々いくらかかりますか?
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フード・トイレシート・おやつの固定費で月8,000〜15,000円が目安です。トリミングや予防医療費を月割りすると、月平均15,000〜25,000円くらいになります。
- 犬の飼育費用で一番高いのは何ですか?
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フード代と医療費(予防+保険)が大きな割合を占めます。療法食を使う場合はフード代だけで年間7万円を超えることもあります。
- ペット保険は入ったほうがいいですか?
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若いうちは保険料が安く、年齢とともに上がります。突発の手術や入院で数十万円かかることもあるので、家計に余裕がない場合ほど検討する価値があります。








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