散歩から帰ってきて、ハアハアしているのに水を飲まない。「喉、乾いてないの?」と思いながら器を近づけても、プイッと横を向かれる。
犬が水を飲まない原因は1つではなく、容器・気温・体調・性格など複数の要因が絡んでいます。まずは飲水量を「数字」で把握して、原因を絞り込むのが近道です。
飲水量の測り方から飲ませ方の工夫、給水器を買って失敗した実体験まで、うちで試してきたことをそのままお伝えします。
犬が水を飲まないのは「異常」なのか? まず量を把握する

「うちの犬、あんまり水を飲まないな」と感じても、実際にどれくらい飲んでいるかを把握している飼い主さんは少ないのではないでしょうか。感覚だけだと、心配しすぎたり見逃したりしがちです。
小型犬の1日の飲水量の目安
犬の飲水量は、体重1kgあたり50〜60mlが一般的な目安とされています。
| 体重 | 1日の飲水量の目安 |
|---|---|
| 3kg | 約150〜180ml |
| 5kg | 約250〜300ml |
| 7kg | 約350〜420ml |
ただし、これはあくまで「水そのもの」の量です。ウェットフード(水分約75〜80%)を食べている子は、食事からの水分も含めて考える必要があります。ドライフードは水分約10%なので、食事内容で飲む量はかなり変わってくるところ。
体重1kgあたり100ml以上を飲んでいる場合は「多飲」の可能性があります。腎臓やホルモンの異常が隠れていることがあるため、早めに動物病院へ相談しましょう。
うちも飲水量を測ったことがありません。「測った方がいいよな」と思いながら後回しにしている状態です。でも量を把握すれば「本当に少ないのか」がはっきりするので、やる価値はありそうです。
飲水量の測り方(計量カップ1つでできる)
特別な道具は必要ありません。
朝の時点で「何ml入れたか」をメモしておきます。
蒸発分もありますが、大まかな量は把握できます。
1日だけだと気温や運動量でブレるので、3日間の平均を見るのがおすすめです。
もふ(妻)まずは3日やってみよう、って夫婦で話してるところ
犬が水を飲まない5つの原因と見分け方
飲水量を測って「やっぱり少ない」とわかったら、次は原因を探ります。5つのパターンに分かれます。
水や容器の問題
意外と見落としがちなのが、容器そのものです。プラスチック製の器は傷がつきやすく、そこに雑菌がたまってニオイが出ることがあります。陶器やステンレスは洗いやすく衛生的ですが、ステンレスは光の反射を嫌がる子もいます。
もう1つ多いのが、器の高さが合っていないケース。床に直置きだと首を深く下げる姿勢になり、シニア犬や首に痛みがある子は飲みづらくなります。台を使って少し高さを出すだけで、飲む量が変わることも。
食事から水分が足りている
ウェットフードやスープトッピングをしている場合、食事だけで十分な水分を摂れていることがあります。ウェットフード中心の子は飲水量が半分以下になることも珍しくないので、「水を飲まない=脱水」とは限りません。
気温・季節・運動量の変化
冬場や散歩が短かった日は、飲水量が自然に減ります。これは人間と同じで、汗をかかなければ喉も乾きにくいだけの話です。
うちのちくわも、散歩から帰ってきてハアハアしているのに飲まないことがあります。「喉乾いてるでしょ?」と器を持っていっても無視。しばらくしてからやっと飲み始める、というパターンが多いです。興奮が冷めてから飲むタイプなのかもしれません。



なんか今はそんな気分じゃない…
口のトラブル・体の痛み
歯周病や口内炎があると、水を飲むときに痛みが出て嫌がることがあります。3歳以上の犬の約80%に歯周病の兆候があるとも言われており、口のトラブルは想像以上に多いです。
首や前足の痛みで水飲みの姿勢がつらい場合も。急に飲まなくなったときは、口の中や飲む姿勢を観察してみてください。
ストレス・環境の変化
引っ越しや来客が多かった日など、環境の変化で一時的に飲水量が落ちることがあります。慣れれば自然に戻ることがほとんどですが、3日以上続くなら他の原因も疑ってみましょう。
「飲まない犬」に試したい4つの工夫
原因がなんとなく見えてきたら、次は具体的な工夫です。いきなり全部やるのではなく、1つずつ試して反応を見るのがコツ。
水の温度を変える
冷たい水を嫌がる犬は意外と多いです。人肌程度(35〜37度)のぬるま湯にすると急に飲み始めることも。電子レンジで10〜15秒温めるだけなので試す価値はあります。逆に夏場は氷を1つ浮かべると興味を示す子もいます。
置き場所を増やす・高さを変える
水の器が1箇所だけだと、「そこまで行くのが面倒」で飲まないことも。リビング、寝室、ケージの中など、犬がよくいる場所に2〜3箇所設置するだけで、飲む回数が増える子は多いです。
高さは犬が立った状態で少し首を下げるくらいが目安。100均の台で十分です。
ちゅーるを水で薄める(ただし常用はNG)
ちゅーるを水で薄めると、ほぼ確実に飲んでくれます。即効性は抜群です。
でも、うちで実際にやってみてわかったのは、味付きの水しか飲まなくなるリスクがあるということ。最初は「飲んでくれた!」と嬉しかったんですが、普通の水をますます飲まなくなってしまいました。今は「体調が悪そうなとき」「どうしても飲ませたいとき」の切り札として使っています。
ちゅーるは1日の必要カロリーの20%以内が目安。食塩は不使用で原料由来の塩分のみですが、あげすぎには注意です。
具合が悪そうなときは、ちゅーるを水で薄めて少量ずつ与えるのがおすすめ。一度にたくさんではなく、スプーン1杯ずつ様子を見ながらあげてください。
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「水分補給」と書かれたタイプは通常のちゅーるより水分量が多めに作られています。非常時のストックとして1箱あると安心です。
フードのふやかし・スープトッピング
水をそのまま飲まない子には、食事から水分を摂ってもらう方法もあります。ドライフード20gにぬるま湯50ccを加え、10分ほど置けば柔らかくなります。
熱湯はNGです。ビタミンなどの栄養素が壊れてしまうため、必ずぬるま湯で。
ふやかしたフードは雑菌が繁殖しやすいため、作り置きはしないこと。食べ残しは30分を目安に処分しましょう。
もう少し手軽にやるなら、犬用のスープをトッピングする方法もあります。
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フードにかけるだけで水分摂取量を増やせます。鶏ガラ・鹿ガラなど味のバリエーションがあるので、飽きにくいのもポイントです。
給水器を買って失敗した話――合う犬と合わない犬がいる


「給水器を変えたら飲むかも」と思って試した結果、うちはうまくいきませんでした。
ウォーターファウンテンを導入してみた結果


流れる水のほうが新鮮で飲みやすいだろう、と思ってウォーターファウンテン(循環式の給水器)を買いました。
最初の2〜3日は興味を示して、ちょろちょろ流れる水をペロペロ。「お、これはいけるかも」と思ったのもつかの間、1週間もしないうちにちくわは給水器に近づかなくなりました。
モーター音と水の流れる音が怖かったようです。だんだん警戒心が強くなり、最終的には給水器の前を通るのも避けるように。結局売ってしまいました。





あれ怖い…近づきたくない…
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音に敏感でない子なら試す価値はありますが、うちのように合わないケースもあるので最初から高額なものは避けるのが無難です。
シンプルなペットボトル式に落ち着いた理由
結局うちが落ち着いたのは、ペットボトルの水をセットするだけのシンプルなタイプ。音もしない、動きもない、ただ水が出るだけ。うちの犬にはこれが合っていたようです。
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¥1,668〜
高機能=正解ではない。合う犬と合わない犬がいるのが現実なので、まずは安いものから試してみてください。
給水器は「犬の性格に合うかどうか」が何より大事。口コミの評価より、自分の犬の反応を見て判断しましょう。
こんな「飲まない」は病院へ――受診の目安チェックリスト
工夫を試しても飲まない、あるいは急に飲まなくなった場合は、体調不良のサインかもしれません。以下に当てはまるものがあれば、動物病院に相談してください。
- 24時間以上水を飲まず、食欲もない
- ぐったりして元気がない
- おしっこの色が濃い・量が少ない
- 嘔吐や下痢をしている
脱水のセルフチェックとして、首の後ろの皮膚を軽くつまんで離す方法があります。健康なときに一度試しておくと基準がわかります。普段より明らかに戻りが遅い場合は脱水の可能性があるので、すぐに受診してください。
「24時間飲まない=即危険」ではありません。食事からある程度の水分が摂れていれば、すぐに命に関わることは少ないです。でも、脱水の兆候がある場合は迷わず病院へ。
特に子犬やシニア犬は早めの受診が安心です。空振りでも診てもらったほうが気持ちがラクになります。
よくある質問
- 犬が1日まったく水を飲まなかったら、すぐ病院に行くべきですか?
-
食事が摂れていて元気があるなら、すぐに危険な状態ではありません。でも、ぐったりしている・おしっこが出ていない・嘔吐や下痢がある場合は早めに受診しましょう。翌日になっても飲まない場合は、念のため動物病院に相談するのが安心です。
- ちゅーるを水に混ぜて毎日あげても大丈夫ですか?
-
毎日の常用はおすすめしません。味付きの水に慣れると普通の水を飲まなくなるリスクがあります。どうしても飲ませたいときの「切り札」として使い、ちゅーる水で飲んだ分も含めて1日の飲水量を把握しておくと安心です。
- ウォーターファウンテン(循環式給水器)は買うべきですか?
-
合う犬と合わない犬がいるため、「買うべき」とは言い切れません。流れる水が好きな子にはよく飲むようになりますが、モーター音や水の動きを怖がる子もいます。まずは安価なものか返品可能な商品で試して、犬の反応を見てから判断するのがおすすめです。
まとめ
まずやるべきことは「どれくらい飲んでいるか」を数字で把握すること。計量カップで朝と夜の差を測って、3日間の平均を出すだけで見え方が変わります。
少ないとわかったら、水の温度・置き場所・フードの水分量など、原因を1つずつ潰していく。全部を一気にやるより、1つ変えて反応を見るほうが、何がうまくいったかわかります。
今日の夕方、まずは計量カップで水を量るところから始めてみてください。










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